いっぱいかあさん

育児の絵日記です。たまにゲームの話。

INSIDE考察―トウモロコシから考えた研究所の目的

INSIDEは発売から2年経過しております。その独特の世界観から多くのプレイヤーを虜にし、既に数多の、そして質の高い考察記事がありますが、私もやっぱりやってみたくなったので考察してみました!

完全なネタバレ、隠しエンディングまでクリア済みの方を想定した記事となります。





 

 

支配する側とされる側に分かれたディストピアの世界?

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ゲーム序盤では、操られた人々がトラックに乗せられて運ばれていく姿が見えます。

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森を抜け道路を越えて…

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ここから先が研究所でしょうか。
トラックの人々はこのあと施設内に連れていかれ、選別のような作業にかけられます。

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操られている人々は、着衣も性別も髪型もすべてバラバラです。(このあと出てくる操られ人間たちは、すべて肌の色が白く男女もわからず服も作業着のような無個性の存在になっています)

操られている人々はどこかのバラバラの場所から集められ、意識を奪われ連れてこられた?

後ろのほうでこの光景を眺めている人物たちは、追跡者たちと同じような仮面を被っています。(集団の右端に赤ん坊を抱えた女性がいますが、この赤ん坊までお面をつけているのがちょっと可愛い)

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彼らはこの研究所地域に来ることができる、外部の人間であり支配者階級?
しかし、お互いに顔を見られてはまずいので仮面を被っているのでは…?追跡者(労働者)たちが仮面を被っているのも同じ理由かなと考えました。
後ろのバスでここに乗り付けたんでしょうか。

途中で操り人間となった人々を貨物列車で運んでいるシーンがあります。

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この上あたりの階層では、普通の電車が走っているんですね。

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屋根もついているちゃんとした電車です。ホームを歩いている人たちは通常の人間の動きをしていますので、普通の人間たちでしょう。少なくとも電車で移動するような街があるのでは。

 

 

研究所ではなにをしているのか?

これについては色んな意見がありますが、私はここに連れてきた人間をベースに、遺伝子操作で様々な人間を作っているのではと思いました。

最初の畑にあるのがトウモロコシ。
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これは遺伝子組み換えコーンの印象です。

次が豚。

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色々調べたら豚の臓器って人間に近いらしく、実験動物としての有効活用が期待されているそうです。更には「臓器の培養を外部で0からするのが不可能なら、生体(豚)の力を借りちゃえばいいんじゃ?」という研究もされているそうで。もちろん遺伝子操作の技術を使って。
このゲーム内の研究所でも、豚を使って何らかの実験をしていたのかもしれません。

そしてこの研究所は、豚のその先、人間を使った実験に進んだのではないでしょうか。

人間を遺伝子操作することによって、リモートコントロールできる人間(労働用など)・水中などの特殊条件下で活動可能な人間・生物兵器・そして支配者階級が病気などをした場合の臓器の生産をし、売買をしていたのでは。

そして、支配者階級とこの研究施設の欲望の行き着く先は、おそらく永遠の命ではないでしょうか。
その実験成果が、あの融合体。

おそらく少年が辿り着いたあの日は実験に何らかの大きな変化があった日では。

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場にそぐわない少年がやってきても気にとめないほどみんな融合体に夢中です。
ただ、この少年に対して研究者たちが何も言わないのは、最後のシーンで

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ここに少年と同じような背丈の子供たちが研究者たちと並んでるんですよね。
だから研究所のなんらかの関係者なのかなと思いました。それで、研究者たちもガラスを覗き込んでいるときに少年がいても気にとめなかったのかなと。

この融合体は、たくさんの人間の体(と命)をつなぎ合わせて産み出した、永遠の命の可能性だったのかもしれません。
融合体が暴れ出した時、研究者たちは進路を開くための手助けをしてくれます。おそらく知能があることの確認の意図もあったのでは。この最後のシーンで水没させて保管しておくつもりだったのではと思いました。


研究所と支配者階級の利害の一致からなるディストピア

既存の人間の遺伝子を組み換えて、新たな人間・生物を産み出すための実験、さらに商品化が進んで需要に応える供給をするためには、相当数の人間が必要になります。もし普通の世界だったら、それだけの人間がいきなり消えたら大騒ぎです。

でもこの世界はこれで循環していると思われるので、いきなり大量の人が消えたって誰も騒がないくらい支配者階級の権力が強い→ディストピア、と考えました。
もしかしたらこの素材にするために、支配される側の人間を栽培あるいは繁殖飼育しているくらいの感覚なのかもしれませんね…。



エンディング=脱出ではない

エンディングでは、脱出したかに見えた融合体は湖畔で力尽き倒れます。
しかし、ここはまだ研究所の敷地内ではないでしょうか。
その根拠として、研究所を逃走中に、融合体が途中でジオラマに落下します。

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このジオラマですが、エンディングラストシーンの箇所と同じですよね。ライトが当たっている場所まで同じです。

つまり、融合体が最後に倒れていた場所は未だ研究所の敷地内であり、当たっている光は太陽光ではなくスポットライトの可能性があります。
このジオラマは破壊後しか確認できませんが(何度見ようとしても破壊前はうまく確認できず)右側に建物のようなものがあります。
まだこの先に実験施設が存在している可能性がありますね。

支配者階級によって管理され、穀物と同じように加工されていく人間たち。エンディングのシーンも、研究所の敷地内。少年は外部から来たわけでもなく、外部に逃げられるわけでもなく、すべて内側(INSIDE)で起こったストーリーではないでしょうか。



隠しエンディングと真のプレイヤーについて

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隠しエンディングについてはおおむねネット上の考察記事同様に、ここで少年を操っていたプレイヤーがいたのだと思います。
ただ、このヘルメットに繋がる各地の球体が電波のようなものを飛ばし少年を操っていたのではないかと思います。実際はプログラミングのようなもので自動操作だったのではないかと。

そして、このプレイヤーは記録に徹していたのではないかと思います。

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RECの文字がある球体の箇所、この画像の少年の手前には、録画機器のようなものがあります。

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ここにはラジカセ。音の記録?

最初の部屋にも写真が飾られていますね。

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ここにはカメラ。
さらにこの部屋の写真ですが、中央の写真は待っていると画像が浮かび上がってきます。つまり、これは現像をはじめたばかりの写真で、記録者は直前までここにいたのでは。

また、他の箇所でも記録者の存在をうかがわせる箇所があります。

f:id:kanemotonomukuu:20180613214500j:plain少年の左側、スクショだと分かりづらいですが焚き火のあとがあって、プレイをしていると煙が揺れています。直前まで火を焚いていた?
他にもマグカップを置いている場所がありました。飲み物を飲みながら少年の記録をしていたんでしょうか。(スクショを忘れてしまいました)

で、この記録者ですが、最後まで姿を見せていないのかなと思ったのですが…

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これ。トロフィー「小休止」の箇所ですが…

拡大しますね。

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これ、仰向けになっている人間のむき出しのあばら骨じゃないですか?(右側が頭)

ここで記録者が死んでしまったため、少年はプログラム通りの行動(おそらく研究所の破壊)は遂げられたものの、最後の電源を切る動作は止められなかったのではないかと…
ロードが必須の隠しエンディングなので、時系列が前後してもうちょっとメタ的な最後のような気もしますが。

この記録者ですが、研究所内部に少年を操るための装置をあれだけ置いて準備できたということは、もともと研究所の人間だったのかも。または、新聞記者とかでスクープを狙ったのかもしれないですね。

隠し部屋には少年が吸収される前にも融合体が存在していたかのような写真があります。融合体は、以前にも研究所で作られ、なんらかの事故を起こしたのではないでしょうか。研究施設が廃棄されている箇所が多いのは、融合体の事故をはじめ事故が度々起きていたのでは。
記録者はそんな現状を知り、研究所(の計画)を潰すために球体を用意し、少年を操ったのかもしれません。



残る謎

少年は何者なのか?

操り人間たちは大人ばかりで、子供は1人もいません。
それでも選別のような時に子供の人間が出てきても、見ている人たちは驚いていませんでした。
記録者の目的が研究所の破壊なら、操る人間は大人の体のほうが体力的にも有利だと思うのですが。

各地にあるポットは?

最初の森にもあるポットの存在意味がわかりませんでした。最初の森にも現れる人工物として、かなり目立っているので意味がありそうです。かなり後半にいってもどこにでもあるアイテムだったのでなにかしら理由があると思うのですが。
地面から取り出したエネルギー?で電力でも発生させているんでしょうか…蓄電池的な?

「REC」の文字と「E」の謎

途中のビルに「R」と「C」、この下に「E」の文字が落ちていて、看板に残っている位置からすると「REC」という単語だったのだろうとは推測できます。

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ただ、最後の球体があるところにも「E」の文字が落ちてるんですよね。

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これはなにか意味があるのかなと思ったのですがさっぱりわからず…
ただ、REC(記録)から、EがなくなってRC。…リモートコントロール?遠隔操作?Eが2つなのはなぜ…?と、謎です。

あとこの部屋の最後の球体だけ、あんなに巨大だった理由。少年は中に入ってなにを壊したのか。色々気になることが残っています。細かいところをあげたらキリがありませんね!


INSIDE考察まとめ

「研究所は人間を遺伝子操作で組み替え、新たな人間を作り出している」がこの作品の考察です。
今の世の中、人間が神様みたいに力を持って遺伝子操作をして、野菜だけではなく命も組み替えようとしている。その行き着く先は…みたいなお話だったのかなと解釈しました。

ものすごく色んな謎が散りばめられているうえ、エンディングがあんなに唐突なので、自分のなかで「こうかもしれない」と折り合いをつけないままでは終われないゲームでした。
こうしてまとめて、ようやくすっきりしました。また色々考察を読めば変わってくるんだと思いますが…そういうところも含めて、魅力的なゲームです。

長い記事でしたが、読んでいただきありがとうございました。